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「知れば知るほど面白い日本のしきたり」

2021.10.11

 

「五節句に込められた意味」や「年末年始のしきたり」等、この木心通信でも昔から伝わる日本のしきたりを何度か紹介しています。言い伝えられてきた「しきたり」がいくつもありますが、このようなデジタルの時代に必要なのか?そもそも知らない世代の人も多いかと思います。今回はちょっとした日々の知恵…。奥深くて面白い「しきたり」に込められた意味をご紹介したいと思います。

著者 博学面白倶楽部 「知れば知るほど面白い日本のしきたり」より引用

 

「畳の縁を踏んではいけない」 ~うっかり踏んだらどうなるか~

”(前略)和室の広さは四畳半、六畳、八畳などと敷き詰める畳の数であらわされるが、その昔、畳一畳は人ひとりの生活スペースとされてきた。

 もちろん、すべての生活を一畳のなかで行なうという話ではなく、一畳あれば、座ったり、寝たりするには事足りる、そういう意味である。

(中略) 奈良時代から畳は使われていたが、ムシロやゴザのような薄い物だった。部屋に座るとき、寝るときに敷いて使い、それ以外のときは畳んで隅に重ねて置いていた。畳んでおくから「タタミ」だったわけだ。その薄い畳を広げた範囲がその人のスペースだった。やがて詰め物をして厚みをもたせ、快適性を高めた今日のような畳が誕生し、もはや畳んでおくことはできなくなった。

「畳の縁を踏んではいけない」とは人ひとりの最低限の生活スペースを守るための言い伝えである。個人の領域である一畳をほかと隔てる境界が畳の縁であり、そこは守るべき境界。人の陣地に踏みこめば、すなわちそれは攻撃の意思をあらわしていることになる。だから縁を踏むことは、個人の領域を侵す行為ととらえられ、禁じられたわけだ。

(中略)本来は境界線を大切にするよう教えこむ目的だったと考えられるだろう。(後略)”

 

 

他にも、
「鬼門に便所を作るな」「イチジクを植えると子孫が絶える」
など、お家に関する「しきたり」もいくつかあります。

 

 

普段何気なく日常の中に溶け込んでいるしきたりや、言い伝えに込められたメッセージには「なるほど」「そうだったのか」と思うことがたくさんありますね。

私も家を新築した際に、庭に「みかん」や「桃」の木を植えようかと母に話した時に「庭に実がなる木を植えない方がいい」と反対されました。意味は母もわかっていないようでしたが、きっと祖父母から言い伝えられてきたのだと思います。そしてまた私も子供に伝える際には少しでもその意味を理解して伝えていけたらお互い勉強になって、日本の文化に触れるよい機会になると思います。

今回ご紹介した以外にも、数多くのしきたりや言い伝えがあります。

今後もこの木心通信や弊社のユーチューブチャンネル「住まいの情報箱」でご紹介していきたいと思っています。今後ともよろしくお願い致します。